圧倒的アイドル、あーりん(AYAKANATION2019感想)
2019年6月23日、横浜アリーナ。佐々木彩夏ソロコンサート『AYAKANATION2019』を見てきた。
ステージでは佐々木彩夏さんが圧倒的な「あーりん」という生き様を振り回していた。その姿はカッコよくて、可愛くて、カッコよかった。
なぜあーりんが「ももクロのアイドル」なのか。その理由を本当に理解できたような気がした。
鈍行列車にゆらり揺られて、新横浜へ。横浜駅のブルーライン乗り場が分からず10分くらいウロウロしたりもしたが、無事到着。
事前認証を済ませ、はるえ商店の物販へ。二時間くらい並んで、Tシャツとペンライトを購入。だいぶ待ったが、あーりんを好きな人が多すぎてこれだけ待たされているなら、もっと待ってもいい。
開場まで割と時間があったので、新横浜駅の中や周りをフラフラ歩き回った。歩くのも疲れてベンチに腰掛け、行き交うモノノフさんを眺めているとふと切ない気持ちになった。
始まってほしくないな。始まると、終わっちゃうから。ももクロのライブは本当に時間がたつのが早い。バイトの3時間が3時間なら、ももクロライブの3時間は3分。大げさでなく本当にその位に感じる。
いよいよ開演。なんとなく「アルバムの新曲1曲くらいやってくれないかなー。やるとしたらレディメイかなー」と思っていたが、まさかの2曲目で『レディ・メイ』。こんなに早くテンションMAXになるとは。
森の動物たちに扮したあーりん。ウサギあーりんは可愛すぎるし、ヒョウあーりんめっちゃセクシー。
今年のアヤカネーションのテーマは森。「森はちょっと怖いところ。不思議なところ」と言うあーちゃん。
「森にヒョウいないの!?」「サルはいるよね?」
サルがいなかったら逆に何がいるんだ(笑)
ライブはどんどん加速していく。カバーは知らない曲もあったが、どれもいい曲。後から聴いてみよう。
『キミとセカイ』、久し振りに聴いたがマジでいいなこの曲。久し振りだがサビの振り付けは体が覚えていた。振りコピは普段あまりしないのだが、自然に体が動いてしまった。
『月虹』『天国のでたらめ』も良かった。特にドゥユワナを最近やっと見た僕にとって、手話付きでたらめはなかなか涙腺に来るものがあった。
そうそう、順番グチャグチャだけど『ROCK THE BOAT』もめちゃくちゃ良かった。最後の「よがったなロックザボート(夏菜子ちゃん風に言ってみた笑)」で、近くの席の女子プニノフさんが膝から崩れ落ちてた(笑)
あっという間にアンコールまで来てしまった。「アンコール!」ではなく「さーさき!!」コール。
普段のももクロのライブならここから3曲くらいやって終わりという流れだが、今回はここからが本当にすごかった。
まず、恒例となったあーりん講座。今年も二イルセンさんが絵を描いてくれた。本当にありがたい。内容はオークラさんが考えたのかな?やはりあの人は天才だなと思った。
サトシとの軽快なやり取りで進んでいくあーりん講座。今回は「アヤカネーションの楽しみ方」。「家に帰るまで、いや、土にかえるまでがアヤカネーションです。」僕の人生はこれから先ずっとアヤカネーションになりました。辛いことがあったら「あ、今アヤカネーションの最中だった!」って思おう。
そして「あーりんチャンス」ね。日常の中に「あーりん」を見つけていこう。「アリ→あーりん」はわかる。「もうたくさん→毛沢東→中国→杏仁豆腐→あんにん→あーりん」wwwwww
これから毎日あーりんを探しながら生活しなきゃな。「あーりんチャンス」はいろんなところに隠れてるから。土にかえるまでアヤカネーションだし。
話は変わり、あーりん不正疑惑が浮上。あーりんにやってほしい曲の募集で『チントンシャン』が圧倒的に多かったのにやらないの?と。
やるやらないの言いあいから「さーさき!」コールへ。このあーりん講座から反抗期の流れが完璧すぎて震えた。そして腹の奥底から「佐々木」を絞り出した。他人の名字を叫んでこんなにも楽しいのは、これ以前もこれ以後も「佐々木」だけだろうな。
そして『チントンシャン』。やらなーい!っていうのもあーちゃんらしくていいかなって思ってたけど、やっぱりやってくれたか。流石に大変そうだったな(笑)
終わった後、見に来ていた残り三人のメンバーの方を指さして(ちなみにエビ中のみれいちゃんも来てた)、「あいつらのせいだー!」
あーちゃんの口の悪さ、大好きだわ。この口の悪さが無ければ、あまりにも完璧なアイドルになってしまうからだろうか。
ちなみに投票の二位は『あんとば』だったらしい。流石に全パートあーりんは…とやらなかったが、見たかったな。全部あーりんパートの『あんとば』。本当に「タチ悪すぎ」になっちゃうよ。
ラストスパート。『あーりんはあーりん』、『だってあーりんなんだもーん』。
『あーりんはあーりん』ではまさかのあーりんママが声で登場。すごい上手だったから最初はママ役の声優さんかなんかだと思った。
そして『だてあり』の盛り上がり。楽しすぎる。「あーりん」を叫ぶことが楽しすぎる。すごい数のピンクの光と「あーりん」という叫びが、佐々木彩夏という一人の人間に向いていることが分かる。本人も最後のMCで言っていたが、「異様な」光景である。現実感がない。ずっとあそこにいたかったな。
今回のテーマ、森。不思議な場所。ちょっぴり怖い場所。
僕は20数年前、巨大な森に迷い込んだ。そこには優しいウサギもいれば、怖いヒョウもいた。要領よく生きてるネコもいれば、圧倒的強さで自分の道をガンガン進んでいくゴリラもいた。(そういえば『ゴリパン』なかったね。聴きたかったー)
そんな中、僕はおびえながらフラフラ歩いていた。
7年前、不思議なものに出会った。「それ」は可愛らしくて元気いっぱいで、ちょっぴりへんてこで。なぜか心惹かれた僕はついて行ってみることにした。
すると、「それ」は僕に素晴らしい景色をたくさん見せてくれた。美しい景色をたくさん見せてくれた。怖くて仕方なかったこの森の中にも、こんなに素敵な場所があることを教えてくれた。今回見たピンクがキラキラまぶしい場所も、その一つ。
やっぱりまだ森は少し怖い場所だけれど、あの景色をまた見れるなら歩き続けられる気がした。
「みんなの思うあーりんで居続けたい」
そんなニュアンスのことを、あーりんは最後に言っていた。
ああ、アイドルってこういう人を言うんだな。いや、こういう生き方を言うのかな。
みんなの理想を生きていて。みんなの希望を生きていて。みんなの夢を生きている。
そりゃあ、「ももクロのアイドル」を名乗るわけだ。ステージに立った彼女は、圧倒的に、絶対的にアイドルだった。
本当は、佐々木彩夏として、自分の幸せを選んでくれって想いもあるんだけどな。あんなに素晴らしいステージを見ちゃうと、「もう少しだけみんなのあーりんでいて」って思ってしまうよ。代わりはいないんだもん。だって、あーりんなんだもん。
「みんなが私をスターにしてくれる」と言ったあーりんが、ステージ上で躊躇いもなくからあげクンを食べたあーりんが、僕は大好きです。